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英語授業研究会について

 授業研究会の復活宣言(1999年5月)

1990年9月に墨田区立両国中学校を会場として、長勝彦先生を代表とした「英語授業研究会」が旗揚げされました。その時の会の紹介文は次のようなものでした。

「両国中学校英語科で集めた各種研究発表会や公開授業の記録ビデオを用いて、授業の分析を行いながら、私たち英語教師が日頃の授業の中でかかえているさまざまな悩みや指導上の問題点などについて、共に考えていきたいと思っています。
また、指導方法や教材などの情報交換も行ない英語教育に関するネットワークをひろげていきたいと思います。形式にこだわらず、リラックスして話し合えるような雰囲気の研究会にしていきたいと思います。」

この会の設立目的は、ほぼ10年を経過した今でも変わりません。むしろ、この会を必要とする教育の状況はますます難しくなっていると言えるかもしれません。そのような時代だからこそ、もう一度我々は、授業という原点に立ち返って英語教育をというよりは「我々の明日の授業」そのものを見直していく必要があるはずです。

一人ではどうしても行き詰まる、どうしても継続できない、どうしても解決できない、そういった誰もが抱える課題を一人でなくネットワークで支えていくことこそがこの会の趣旨です。

多くの方々の参加をお待ちしています。
杉本 薫(中央区立佃中学校英語科)所属校は当時のもの


 第100回授業研究会を迎えて(2004年3月)

日本女子大学   長 勝 彦

 1990年9月、両国中学校の国際理解教室で旗揚げした「英語授業研究会」が、100回目を迎えることができ、感慨無量である。当時のことを振り返ってみたい。  東京都中学校英語教育研究会研究部は、1977年来、「語いと英語教育」に関する研究に取り組んでいた。(http://www.eigo.org 参照)研究内容はかなり専門分野に入っていた。若手の研究部員から「明日の授業に繋がる研修を」との声が挙がったが、研究は研究として、まだまだ継続して行かねばならなかった。若手研究部員の声に応えて、私の授業を徹底的に公開する研究会を毎月第3土曜日の午後2時より開くこととなった。当時の会の紹介文は、概ね次のようなものである。 「両国中学校英語科で集めた各種研究発表会や公開授業の記録ビデオを用いて、授業の分析を行いながら、私たち英語教師が日頃の授業の中で抱えているさまざまな悩みや指導上の問題点などについて、共に考えていきたい。指導方法や教材などの情報交換も行い、英語教育に関するネットワークを広げていきたい。形式にこだわらず、リラックスして話し合えるような雰囲気の研究会にしていきたい。」
 参加費無料・参加申し込み不要・絶えず生徒の顔がみえる指導方法、指導技術の紹介・素朴な疑問、質問歓迎(研究会のどの時点でも)等をモットーに研究会を進め、70回で私の定年退職を迎えた。ここで、研究会は終止符を打つこととなったが、第1回から会の運営を共にしてきた同僚の杉本薫氏の新たな赴任校で授業研究会の復活をみることとなった。氏の協力無くして、会の初心を貫き通した今日の第100回授業研究会の存続は有り得なかった。紙面を借りて感謝したい。この第100回目の授業研究会で、実践的な授業研究に理解のある新里眞男先生に記念講演を頂けることは何よりの光栄である。全国各地に私たちのような小さくても、絶えず生徒の眼差しを心に描きながら進める研究会が誕生することを期待したい。


 土曜日の午後2時(2004年3月)

佃中学校 杉本 薫(所属校は当時のもの)

 「英語授業研究会」いかにも平凡な名前で、よく他の研究会と間違われてきた。しかし、この会の性格をはっきりと表した名称である。
(1)足下にあったもの
 今では当たり前のようにどこでも行われている授業者自身による解説とビデオによる授業研究の方法に発足当時から取り組んできた。充分な課題意識を持って参加すればこれほど明確な問題提起を得られる協議方法はない。また、過酷なまでに赤裸々に映し出される自分の授業、それに伴う分析と討議、問題提起と提案、この緊張感は参加者にとってだけでなく、発表者にとっても自信になってきた。
(2)視線の先にあったもの
 これまでに扱ってきたテーマは、「授業の導入」「新教材の提示」「dictation」「review work」「pairwork」「skit」「コンピュータや視聴覚機器の活用」「音読の指導」「授業観察の視点」など、平成14年度からはさらに「絶対評価についての議論」が加わった。
 非常に雑多な取り組みのようだが、共通点がひとつ。それは、この研究会が一貫して「授業改善の視点」を探り続けてきたということである。変わろうと努力する教師に教わる生徒は必ず変わっていく。明日の授業でどこを変えることができるのか。参加者の切実な思いが研究会を支えてきたと言える。
(3)となりにいた人たち
 多い時は50名を超え、会場に座りきれないほどの日もあったし、10人程度の時もあった。しかし、ここに来る人たちの熱意は、参加者数では計れない。ここへ来れば、同じ悩みと問題意識を共有する仲間に会える。ここで得られたネットワークほど実践的で強固なものはない。
 そして、一度でも参加したことのある方なら文句なく賛成して頂けるはずだ。授業研究会が発信し続けたメッセージとそこに浮かび上がる英語教師像は長 勝彦先生そのものだ。僕自身英語教師としての今があるのは先生のおかげだし、ここまでお手伝いできたことは、僕の経歴の中で一番自慢できるものと信じている。
 改革が必要だ、何とかしようという「使命感と意欲」、授業と指導を改善しようという「欲求と問題意識」、そこに少しの「ボランテイア精神と行動力」、これがあれば授業研究会はどこでもできる。
 「コミュニケーションは発信することから生まれる。ネットワークは発信することで開ける。」我々が毎日生徒に教えているとおりだ。
 100回の土曜日の午後、300時間の議論、1000枚の資料、そのすべてが英語教師への強力な励ましのメッセージに他ならない。

 研究会の記録

このサイトは英語教育の発展を願う授業実践及び研究者の集まりで運営されています。ここで得られるすべての情報に関する権利は、それぞれの実践者、研究者、およびこの本研究会に属するものです。志を同じくする方々のご利用は大いに歓迎いたしますが、このサイトで得られた情報を使われる場合は、必ず出典を明らかにして下さい。また同時に、当方にも連絡いただくようにお願いいたします。  

 
 
  第147回 ビデオによる授業研究(36)   2012/1/28 両国高校附属中学校 
  第146回 ビデオによる授業研究(35)   2011/11/19 両国高校附属中学校 
  第145回 ビデオによる授業研究(34)   2011/09/17 両国高校附属中学校 
  第144回 『英語教師の知恵袋2011』   2011/08/27 ホテルニューオータニ幕張 *記録は未掲載です。
  第143回 ビデオによる授業研究(33)   2011/05/15 両国高校附属中学校  
  第141回 ビデオによる授業研究(32)   2011/01/15 両国高校附属中学校  
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  第130回 ビデオによる授業研究 (23) 2009/03/14 両国高校附属中学校
  第129回 ビデオによる授業研究 (22) 2009/01/17 両国高校附属中学校
  第128回 ビデオによる授業研究 (21) 2008/11/08 両国高校附属中学校
  第127回 ビデオによる授業研究 (20) 2008/09/27 両国高校附属中学校
  第126回 講演会:木村松雄先生      2008/07/12 武蔵野大学
  第125回 ビデオによる授業研究 (19) 2008/05/24 両国高校附属中学校
  
これまでの研究会の記録はこちらをご覧下さい。

東陽中学校での授業研究会の記録
(第101回から124回まで)

佃中学校での授業研究会の記録
(第71回から100回まで)
両国中学校での授業研究会の記録
(第1回から70回まで)
 
 
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