第73回 授業研究会 1999年9月18日(土) 佃中学校


第73回授業研究会は、やっと秋らしい風の吹き始めた9月18日(土)に、佃中学校で行われました。今回の参加者は、15名で、やや少なかったのですが、発表と協議内容は充実していたと思います。


当日使用した資料(ともにアクロバット形式のファイルです)
(1)まとめ:授業の考え方について
(2)指導案と授業用資料

参加者レポート

授業研究会では、参加者による参加レポートを記録として紹介しております。今回も、次の先生に、当日の感想を含めて記録をお願いしました。

(1) 伊地知可奈先生(板橋区立向原中学校)

 9月18日(土),第73回英語授業研究会が行われました。
今回の講演は,平成5年に行われた杉本先生の研究授業を中心に,その当時のビデオを使って実施されました。(時間の都合で平成2年度の分はすべて見ることができず残念でした。)

 授業は様々な視聴覚機器を使って行われていました。(杉本先生自身,ビデオで色々なものを撮影することが大好きなのだそうです。)

 平成5年度の研究授業ではSKITがメインだったのですが,それ以外の部分でも生徒の英語力を伸ばす内容が多く含まれていました。導入はあいさつからはじまり,BINGO,Readingと続いていました。今回のReadingはふだん,導入ではやらないそうですが,あとのSKITにつなげるために,導入部分にもってこられたということでした。このReadingにおいても,しっかりと段階を踏み,
1.Model Reading 2.Choral Reading 3.Buzz Reading 4.Read & Look Up 5.ペアでReading(このとき,教科書はちらっとしか見ない)と,このような順序で行われていました。

 メインのSKIT練習は,前半に全体練習,後半にペア練習と2つの活動からなっていました。
(1)全体練習
1.Oral Introduction
  生徒たちが持参した本の名前・分類などをたずねる。
  ※なるべく多くの生徒と会話をする
2.モデルとなるビデオ(SKIT)を見る
  基礎英語のビデオを何回も見せ,内容を聞き取らせ,理解させる
  ※同じ場面を何度もコピーしたビデオを作成しておく
3.SKITの練習  
  集中的に聞き取らせ,口頭でRepeatさせる
  ※会話の文は見せない
(2)ペア練習
1.ペアでSKITの練習を行う
  ※ビデオで見たSKITの内容をペアで練習する
2.発表
  ペア練習で行ったものを発表させる。
  ※積極的に手を挙げさせ,その内容をビデオに録画する。
    発表している本人たちは見ることができないが,その他の生徒たちはLIVEで見ることができる

このような内容でSKITの活動は進められていました。全体練習の何度もビデオを見せる場面では,生徒を画面に集中させるために,リモコンの動作を生徒に見えないように行われていました。(そのような細かい配慮に何だか感動してしまいました。)また,ペア練習時の録画の際に,“Relax,relax.”と生徒たちに声をかける場面も見られました。(先生と生徒たちとの関係がよいものだと感じました。)

 SKIT練習のまとめとして,録画したものを見せ,SKIT練習のポイントを説明されていました。この時にはそのポイントをしっかり確認させるために,日本語を
使われていました。

 AV機器を授業に活用する視点として次のような点を挙げられました。
1.モデルの提示
2.記録とフィード・バック
3.ソフト開発の可能性
4.表現力の可能性
5.英語学習の動機付け効果
 
 また,ビデオはシミュレーションの練習になり,自信をつけさせる材料にもなるので,必要だということでした。人間の視覚から入ってくるものは,とても影響力があるのだと改めて感じさせられた研究会でした。そして,楽しみながら英語の授業を行われているその陰では,多くのアイデアと大変な努力があるのだろうと,ひしひしと痛感しました。 
 杉本先生,すばらしい発表をありがとうございました。

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