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第109回授業研究会

2005年10月 1日(土) 午後2時から

会場は、江東区立東陽中学校。

テーマ 「授業を見直そう」 ビデオによる授業研究(4)


今回は、藤田朋子先生(大田区立田園調布中学校)に授業を公開してもらいました。参加者は10名。

授業は授業研の2週間前に実施・撮影されました。1年生23名のクラスです。

主な流れは、あいさつ、BINGO、復習の文型を使ったQAから始まります。23名という少人数を生かして、全員に復習であるAre you ?を使ったQAを行っていました。続けて、さらに本時のターゲットであるAre you a basketball fan?を使って友人に聞いて回る言語活動「fanを探せ」、その後はリスニングから音読練習まで教科書を使った学習に取り組んでいました。

研究会で出たいくつかの論点を紹介します。

・言語活動に入る前に、そこで使用される基本的な文型や語いについて徹底したドリル練習が不足していないか。充分な口頭練習を行っておかないと、自信を持って言語活動はできないという意味で、重要な点です。ここでは長先生が実際にマイクロティーチングで一例を見せてくれました。

・音読練習の中で教科書の内容理解を確認する手順が必要ではないか。5行ほどしかない短い本文ではあるが、既習の英語から内容を理解できているか確認することは可能である。

・フラッシュカードを使って文字と音を結びつける練習はもっと必要ではないか。特に新出語については意味の確認もていねいに行っておくべきだ。

・全体的に、教科書に忠実で展開が分かりやすいのはいいが、復習を含めて、教科書の限られた言語材料からより望ましい形のものへふくらませていく視点が必要ではないか。既習の英語の財産を、今指導している内容の常にオーバーラップさせることを心がけたい。

・生徒の意識が一時間つながっているのがよい授業の条件。コミュニケーションの継続という目標を見直そう。次の段階を見通して、指導の手を打つことが重要だ。

この4月から教壇に立ったばかりの藤田先生の授業は、先生の元気が非常によく生徒に通じており、展開に破綻がなく立派なものでした。こうして研究会での議論をもう一度見直してみると、厳しい指摘もありましたが、新採に向けられたアドバイスでありながら、自分たちの授業をもう一度見直さずにはいられないほど基本的で重要な視点の確認でもありました。藤田先生には授業研へ意欲的に登場してくれた勇気にエールを、また、英語教育者として、これだけ快調なスタートを切っていることにも敬意を表したいと思います。さて、それにしても我々は大丈夫でしょうか。頑張らなくっちゃ。決意を新たにした一日でした。(文責:杉本 薫@東陽中学校)


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