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第101回授業研究会

2004年5月15日(土) 午後2時から
港区立港南中学校

テーマ「少人数制の指導と課題」

最近かなりの学校で実施されている少人数制について取り上げます。強力に推進されているという状況とともに、先生方がかなり困っているという声も聞こえています。今回の会場をお願いした港南中学校もこの少人数制の中でいくつかの課題を抱えているそうです。当日は、他教科の例なども合わせて紹介していただくことになっています。

もちろん、これまで授業研究会が進めてきた「絶対評価を授業改善の突破口に」という研究姿勢はそのままです。これから何回かに分けて、この少人数制という切り口から議論を深めたいと思います。


簡単な内容の報告をします。なお、評価と評定についての議論はここでは省略します。ご了承下さい。(文責:杉本 薫@東陽中学校)


参加者は18名。これから教育実習が始まるという大学生の参加もありました。出席者は皆この少人数制を実践している方たちで、このテーマについての関心の高さをうかがわせます。

実践の報告は、会場校の港南中学校の鈴木悟先生、1・3年の指導についてビデオによる紹介を交えて報告。1年生では、研究会直前に行われた中間テストでALT相手の面接テスト(自己紹介)を実施しています。これは、取り組みとしては画期的なもので今後の実践に期待がかかります。3年生では二つのコースの指導や進度の違いなども含めて、授業の様子をビデオで紹介してくれました。

生徒のアンケートの紹介もありましたが、1学級を二つに分ける形の編成であること、習熟度については生徒の希望だけでなく教員の指導に基づいていることなどが特色です。生徒の発言回数や教師からの指名の回数が着実に増えており、学習状況の確認が適切にできる点は効果が現れているようです。

二人目の実践報告者は伊地知義信先生。(豊島区立西巣鴨中学校)
豊島区独自の形で実践しているシステムの紹介と、西巣鴨中の実践の中で伊地知先生の担当しているAコース(基礎)の指導について、ビデオを交えて報告がありました。こちらも1学級を二つに分ける形で、教師のアドバイスを受けての生徒の希望による編成を実施しています。スピーチなど活動によっては元の学級を使っての全体の活動もあるそうです。

授業の様子をビデオで紹介してもらいました。撮影を後方と前方から同時に行っているので、生徒の様子がよくわかります。特に前方からの撮影では、画面に入っている生徒が全員顔をしっかり上げて学習に集中している様子がよくわかり、非常に印象的でした。雰囲気としては、よそ見をしている暇がないという感じで、全員参加という面で、この少人数編成は、かなり効果があるようです。


評価と評定についての課題、各コースの進度と学習内容のバランス、教材のどこに力点を置くかという指導計画、一緒に組む教員との共通理解、などについてまだまだ議論が必要です。しかし、授業改善という視点に立つと、これもやはり一つの突破口であることがよくわかりました。同時に、絶対評価や観点別評価の場合と同様に、学力と学習指導についての学校や英語科としてのビジョンが問われていることもわかりました。これは、教員の個々の資質の問題だけでないことは言うまでもありません。

長先生からの指導もあり内容の濃い研究会ができました。さらに次回は、他の実践校の様子をみながら議論を深めたいと思います。
(文責:杉本 薫@東陽中学校)

会場


地図はこちらをご覧下さい。
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港区立港南中学校

 東京都港区港南4−3−3 
 電話:03−3471−0238 ファックス:03−3471−0239

最寄り駅からの道順
 JR品川駅、港南口より徒歩8分

**徒歩の場合:港南口を背にして、牛丼の吉野屋の右側の道を大通りまで進み、信号を渡る。すぐに運河にかかる「みたて橋」があり、渡り、 橋を越えると右側に海洋大学、左側に都営住宅(建設中も含み)。都営住宅の反対側に港南中学校があります。
**バスの場合:ファミリーマートの前(港南口の一番左奥に停留所あり)品川埠頭行きのバスにのると、二つ目の「港南中学校前」にて下車。バスで3分です。

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